日本昔ばななし〜舌切りスズメ〜
作ったノリを食べられた事に腹を立てたお婆さんは、スズメの舌をちょん切ってしまいました。
舌を切られ、目にうっすらと涙を浮かべるスズメを抱え、爺さんはこう言った。
「いや〜、これはたまげた。まさか、スズメに舌があったとはの。
ばあさんや、この事実は、然るべき機関に報告するべきじゃないかの?」
それから直ぐに2人は、スズメの舌の件をレポートにまとめ、然るべき機関に提出した。
レポートは、然るべき機関での2人の講演開催を決定する程の反響を呼んだ。
講演の帰り道、然るべき機関からの予想以上に少ない謝礼を手にした2人は、
「この謝礼、まるで、あの時のスズメの涙くらい少ないですね。お爺さん。」
「ほんまじゃの婆さん、これじゃまるで、スズメの涙じゃの、スズメの涙じゃ、スズメの涙じゃ!」と言葉を交わした。とさ。
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昔ばななし、今月はこの位で。
また来月。とさ。